市販ラテックス液を使った、生ゴムのボール作り 

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こんにちはみなさん。      おもしろ!ふしぎ?実験隊です。

少し言葉使いをきちんとしておきたかったので、
補足と、
不正確な言葉を斜線を入れながら書き加えておきます。
(2017・04・17)

市販ラテックス液を使った実験教室を行ったのでそのご報告です。
市販ラテックスを使った【生ゴムのボール】を作ったわけですが、意外と
この流れの実験教室では、
【スーパーボール作り】と題していることがあります。
子供にスーパーボールは、人気なので、引きつけるテーマとしてはいいと思いますが、
市販ラテックス液を使った生ゴムのボールを作って、スーパーボールができたとし、
それで終わってしまっては残念です。
それがスーパーボールの作成方法。もっと言うと、それがゴムの作り方。
と誤解されてもいけませんね。
スーパーボールは、ただラテックスを固めてできるわけではなく、
練り・加圧処理・加熱処理など、いろいろな工程を経て、できています。
せっかくなので、この実験教室の流れを使って、ゴムってどんなものなんだということを
子供たちに、知ってもらえるように、なったらなと思っています。
検索すると、【塩析・重合反応】等の言葉を使った解説も見受けられ、
違うんじゃないかな?と思うこともあります。
それで、そういったことも併せ、アップしてみます。
KUBOさん自身は、まったく専門的な知識はないので、少し教えてもらいながら、書いています。

最初に書いておきますが、
「市販ラテックス液」と長々書いていますが・・・
ラテックスとは、有機物が水のなかに分散している形態をさしますが、
一般には、ゴムの木から出てきた白い樹液のことを、「ラテックス」と呼びますので、
ここでは、樹液のことをラテックスとして、書いていきます。

ゴムのラテックスは、天然ゴムが水のなかに分散している状態にあります。
ラテックスは、ゴムの木の中にあるときは、液体ですが、
木から出ると、固まってくるそうです。
===
補足
市販ラテックスの中には、アンモニア臭がするものがありますが、
おそらく、アンモニアは、凝固防止剤にもなっているようです。
===
そのラテックスの天然ゴムを酸などを使い、取り出したものが、
いわゆる「天然ゴム」と呼ばれます。
木の種類・取り出し方にもよるようですが、ラテックスの中には、37%ほど、
含まれているようです。

取り出された天然ゴムは、その後、その用途によって、
いろいろな物質を加えられたり、いろいろな処理をされて、いろいろなゴム製品になります。
こうした「ゴムの材料」となるものを、『生ゴム』と呼ぶので、「天然ゴム」も、生ゴムの一種です。

=================================
ってことで、こんな感じで進めました。
DSC_0297.JPG
最初は、下画像の
フレーベル館 ゴム 指導:鈴木守 絵:大矢正志
を読みながら、進めましたよ。
この本は、とても的確に解説してあって、大変良いと思います。
どうぞ、クリックして、文字も読んでください。
DSC_0307.JPG
ゴムは、びよ~~~ん!ってのびて、力を加えなくすると、すぐ縮んで元の形に戻る。
ばねに似ているけど、ばねは、一方向にしか伸びないけど、ゴムは、いろんな方向にのびます。
なんてことを説明して
ゴムはなにからできているかな?って聞きました。
案外知っていたお友だちもいたけど、こんなに書いてありましたよ。
DSC_0298.JPG
この白い樹液は、一般に【ラテックス】と呼ばれるものです。タンポポの茎を折っても
白い液が出て来るけど、それも似た性質らしいですよ。
こちらが、今回用意した市販ラテックス液。
DSC_0210.JPG
以前購入したことがある市販ラテックス液は、凝固防止のためのアンモニア臭が強かったのですが、
この商品は、ほとんどにおいません。いいですよ。
ひとビン1Lで、今回の70人分くらいの実験を行えると思います。
DSC_0041.JPG
こちらのサイトで購入しました。
出してみたらこんな感じ。
_20170313_205915.JPG
白いですね。
で、ラテックスは、本にもあるように、乾かすと、固まるという性質があります。
DSC_0299.JPG
お友だちに、【ものをかわかす】方法を考えてほしかったので、
後の実験につながるように、
ドライアーで髪の毛をかわかすときを、イメージしてもらいました。
髪を乾かすには、
1)ドライアーで髪を熱くしてかわかす
2)タオルで髪の水をギュギュっと搾り取って、かわかす
===
補足
2)タオルで髪の毛の水をギュギュと搾り取ってかわかす
ですが、これは、不正確だったかもしれません。
今回の生ゴムのボールを作る際に、爪楊枝に集まったラテックスを
ギュ!ギュ!と押し搾って、作業をします。
中の水分を押し出すという面もあるので、2)の説明はいいのかもしれませんが、
もう一つ、実は、この作業は、ギュ!ギュ!と押すことにより、くっ付けるという
作業にもなっています。接着という感じ。
ラテックスが、ボンドに使われているということからわかるように、
出来たてのころは特に、ギュ!ギュ!と押し付けると、くっついていきます。
だから、この作業は、水を取る(乾かす)ということの為が、メインと思われないように
表現を変える必要があると思いました。
===

おそらく、実験室レベルでは、乾燥方法には、他にもあるのでしょうが、今回は、これで。
_20170313_210033.JPG
なぜ、乾かすと固まるかというと・・・
ラテックス液は、白い色をしていて、牛乳みたいだけど、こんな感じで、
水の中に、天然ゴムの分子が分散して浮いている感じです。
先に書いたように、
木から取り出した時のラテックス(樹液)には、木の種類・取り出し方にも違いが
あるようですが、37%ほどの天然ゴムが含まれてい
るそうです。
DSC_0375.JPG
実は、牛乳も、白い液体のようですが、こんな感じなんですね。
だから、レモン水などといっしょになると、もわもわって、固まってきますね。
ラテックスは、こんな感じで水の中に、天然ゴムが分散されている(コロイド状)ので、
酸を加えると、もわもわ集まってきます。今回の実験をしていると、薄膜状になって
いく感じでした。

このあたりの説明を、【塩析】と説明しているサイトもあるようですが、塩析では
ないでしょうね。
酸を使っているし。。。酸析という言葉もありますし。
また、【重合反応】という言葉を使われているところもありましたが、そんなことは
やっていませんね。やれませんし!
ただ集めている・固めているって感じでよいと思います。

では、本に戻りましょう。
ゴムの歴史を振り返りながら、ゴムについての大発見!が読み取れます。
先の本のページにあった、【よくはずむボール(生ゴムのボール)】で遊んでいたのは、
コロンブスがアメリカ大陸を発見した500年くらい前です。
とても驚いたそうで、それからゴムが世界中に知られるようになったんだそうです。
でも、実は、1000年くらい前からそんなゴムボールの競技があったとも言われています。
DSC_0300.JPG
生ゴムの靴などが作られたのが、200年くらい前だそうです。
でも、あまり良い出来ではなかったようで、
DSC_0301.JPG
夏には、水あめのようにドロ~ンとしてきて、冬には、ガラスのように、パリパリして
きたそうです。
その後、グッドイヤーという人が、
生ゴムに【硫黄】を加えて加熱すると、
力を加えるとよく伸び、力をのぞくと元の長さにもどる
【ゴムの材料】となる!
ことを発見しました。
DSC_0302.JPG
下記は、お持ち帰り資料に描いていたものですが・・・
===================
★グッドイヤーの発見★
生ゴムは、長い毛糸がたくさん絡み合って丸まったようになっています。
500年前のボールのように、生ゴムは、少しはのびるけど元の形にもどらなかった
りします。引きのばされて、ずれたら、そのまんまになっちゃうんだね。
生ゴム1.png
この生ゴムに硫黄を加えて加熱すると、力を加えるとのびて、力をのぞくと
元の長さにもどる「ゴムの材料」ができるという事を、グッドイヤーが発見しました。
硫黄がクリップのような役目をしているのです。
生ゴム2.png

これは、ゴムの製品を作る時のとても大切な性質(ゴム弾性)になっています。
===================
乾燥させて、固めただけでは、
いわゆるゴムの伸びたり縮んだりする
性質(ゴム弾性)は生まれないのです!

本に戻ります。
100年くらい前になると、合成ゴムも、作られるようになりました。
DSC_0303.JPG
この辺りは、下記中ほどの
ゴムネタとりまとめ
いろいろ書いていますよ。
また、ゴムの弾性などに関しては、こちらにも書いています。
DSC_0304.JPG

DSC_0305.JPG
ちなみに、【ゴムとガム】は、同じ語源?のようです。
コロンブスのころ、口をくちゅくチュしている子に、それ何?って聞いたら、「ガムだよ!」
と言って、遊んでいた「生ゴムのボールと同じだよ。」といったとか・・・・
ちなみに、現在おともだちが使っている、消しゴムは、ラテックスを使ったゴムではな
いものが多いです。
DSC_0306.JPG
~~~~~~~~~~~
ということで、本を読み終わり、
工場で作っているような、スーパーボールを作ることはできないけど、
今回は、コロンブスがアメリカ大陸を発見したころに、
現地のこどもたちが遊んでいた、【生ゴムのボール】を作ろう!
ということで、生ゴムのボール作りを行いました。
その他、お友だちは、3つほどの工作?実験?をやりました。

まずは、
生ゴムのボール作り
スーパーボール作りで検索すると、作り方は、紹介されていると思います。
今回は、手持ちがあったクエン酸を使いました。
0.2%と書いてあったので、それを参考にしたのですが、
秤がしっかりしてなかったのと、そもそも、2%だと思い込んでいたので、2%くらい
のクエン酸液を使ったと思います。
おそらく、
酸の価数・濃度・強度によって違いがあると思いますが、
市販のレモン汁でも、OKでした。
補足ネタですが、企業の研究では、
酸の価数・濃度・強度などの違いにより、微妙に析出状態を替えたりする
研究もされているようです。
クエン酸の中に、市販ラテックス液を入れたのですが、
濃度が薄いと、もわ~となって、液全体が、濁るように思います。
DSC_0377.JPG
濃いと、クエン酸液自体は、透明なまま。
ラテックスは、ぎゅ!ぎゅ!っと固まるって感じかな?
濃いと一度使っても、クエン酸液自体は、市販ラテックス液から出た水分で薄くは
なっているけど、何度か、使えましたよ。
だから、最初濃くしていても、よいかもしれませんね。
ただ、濃いと、作業を早くしないと、できた塊の中に、ラテックスの液体が残ってしまい、
ぎゅっと押し付けた時に、まだ反応しきれていないラテックス液が出てきてしまいます。
どれくらいの濃度にするかは、やってみてください。という感じです。

プリンカップのようなものに、クエン酸液を入れておきます。
DSC_0325.JPG
一番大切なのは、混ぜたら、早くよくかき混ぜて、あわせること。
===
補足
先に書いたように、酸が濃い場合は、とにかく、早く、全体が酸と反応するように
すること。
===
均一にするのが良いと思います。
酸と合わさるごとに、薄膜が出来る感じでした。
今回は、上記のものに、市販ラテックス液、10cc入れました。小さじですくって。
DSC_0326.JPG
入れたらすぐに接した部分に薄膜ができるので、
爪楊枝で、くるくる、まあ急ぎ気味に、かき混ぜます。
DSC_0328.JPG
接した部分に、どんどん薄膜ができます。
上画像は、白く丸く見えてますが、まだ中には、ふれあってない市販ラテックス液が残った
ままになることが、よくあります。
そうすると、後から、球形にするときに、中の固まってないラテックス液が、
ぶじゅ~~~!っと飛び出だします。そうしたことにならないように、
時々、下記画像のように、壁面にぎゅぎゅ!とやって、中に取り残された液を
出してやるといいと思います。
DSC_0329.JPG
割り箸より、爪楊枝のほうが、小回りが利く気がしました。

また、下記画像のように、お友だちが、かき混ぜているときに、
横から、他の爪楊枝で、ぷツプツさしてあげると、中に取り残された
ラテックス液が、出てきて、良いと思います。出てきたら、また、クエン酸とあって
固まってきます。
DSC_0342.JPG
丸く固まったら、水道水で洗いながら、水中でぎゅぎゅっと丸く固めます。
中に取り残されたラテックス液があって、ぶじゅーっと出てきたとき、
飛び散らないように、安全のために、水中でやったほうがいいです。
DSC_0335.JPG
こんな感じになりました。
DSC_0339.JPG
キムワイプなどで拭くとできあがり!
既に、はずみます!
置いておくと、水が出てきます。
次の日になると、少し黄色っぽくなるかな。
色を付けるのを紹介しているサイトもありましたが、今回はそのまま。
KUBOさんは、ラメを入れてみようかな。と思ったんだけど、ちょうど良いラメがなかったので、
今回は、割愛。
案外かんたんに、生ゴムのボールは作れました。

次の工作!
チョコや氷をつくるシリコーンの容器に、市販ラテックス液を入れておいて、
それにクエン酸をスプーンで垂らして、
つんつん指で押さえ、固まりになってくるので、
ぎゅ!ぎゅ!と壁面におしつけて、かたにはめ込んで、ミニゴムを作りました。
DSC_0344.JPG
周りにはみ出すけど、バリ(はみ出したた部分)は、はさみで取っています。
クマさんが人気でしたね。でも、ぶたさんのほうが、作りやすく、かつ、顔の
パーツもあって、いいなとKUBOさんは思っていたので、
何度も何度も、お友だちに、ぶたさんがいいよ~~~!っていってたよね~。
このやり取り、おもしろかったな~。こういったことが楽しくて、かわいくて、
KUBOさん、長年、実験隊やってます。!(^^)!
上記のシリコーンは、ちょっと高かったけど、
100円ショップにも、ありますね。
DSC_0290.JPG
なんでシリコーンの型を選んだかというと、取り出しやすいのと、本当は、熱を
かけて、乾燥させて、固めようと思っていたのです。
熱をかけて、乾燥させると、少し透明なあめ色になるのです。より、ゴムっぽい。
シリコーンは、200度以上にも、耐えられますからね。
でも、熱をかけて固めるためには、80度くらいまでで
ホットプレートを使ったのですが、
それには、金属の容器の方がよかったです。後述します。
また、電子レンジにも入れてみたんだけど、これは失敗でした。

で、さらに言うと、
今回本当は、生輪ゴム作りをやりたかったのです。でも、この実験教室の時は、
かんたんなやり方を思いつかなかったので、やらなかったのですが、
一晩考えて、思いついたで書いておきます。
もともとは、ストローに市販ラテックス液を付けて、それをドライアーで乾燥させ、
それを繰り返すといいなと思ったのですが、それでは時間がかかって、お友だち
一人一人実験するのは、無理です。
それで・・・
ストローを市販ラテックス液に、つけます。
DSC_0347.JPGDSC_0346.JPG
それをクエン酸液につけます。水ですすぎます。
DSC_0348.JPGDSC_0349.JPG
それを繰り返します。
DSC_0352.JPG
最後は、水で洗って、拭いて、
取りやすいように、粉(おしろいやベビーパウダー)をはたきます。
DSC_0351.JPG
はがします。
DSC_0354.JPGDSC_0355.JPG
はがれたら、カット。
DSC_0358.JPG
関係ありませんが、剥したらストローの中にも入っていることがわかりますね。
下画像上のストローの先の白い部分の事。
DSC_0359.JPG
カットしたものを、もう少し細くカットします。
実際に輪ゴムも、できたものをカットして作るのですよ。
DSC_0360.JPG
のばすと伸びる!
DSC_0365.JPG
でも、下画像下のように、元には戻ってはくれません。
DSC_0366.JPG
それは、これはただ、ラテックスに酸を加えて、、天然ゴムを取り出しただけだからです。
生ゴムのボールが少しははずんだように、
ある程度の伸びは起こりましたが、いわゆるゴムのような性質(弾性)は起こりません。
グッドイヤーが発見したように、
このあと、硫黄を加えて、加熱して、架橋させないといわゆる
「ゴム」にはならないのです。
この辺りをはっきり理解してもらうためには、上記の生輪ゴム作りは、是非、お友だちに、
体験してもらいたい過程です。

で、こんなものでもできるんじゃないかな?
DSC_0367.JPG
右のミッキーちゃんの容器でやると、ミッキーちゃんの形の生輪ゴムができるんじゃな
いかな?
ってことで、ちょっと違ってくるけど、ペットボトルのキャップで遊んでみました。
生輪ゴム作りと同じような過程
DSC_0368.JPGDSC_0369.JPG
まあ、なにができるわけではないな~。(>_<)
DSC_0370.JPGDSC_0372.JPG
ごめんなさい!
DSC_0373.JPG
_20170314_092246.JPG
ちょっと、クルルを登場させたかっただけです。<(_ _)>

実は、お友だちには、もう一つ、作ってもらいました。
容器に、市販ラテックス液を薄く広げて入れて、ホットプレートにおいて、熱を加えて
乾燥させました。
温度は、60~80度くらい。水分が飛べばいいという感じの温度です。
プラスチック(ポリスチレン)容器
アルミ容器
シリコーン容器
DSC_0293.JPGDSC_0296.JPG
DSC_0294.JPG
いろいろやってみたのですが、アルミが熱伝導率が良いので、
乾きが早かったです。
しばらく置いておくと、下画像左のハートの輪郭のように、
透明になっていきます。
DSC_0345.JPG
アルミの表面の様子により、違いがあるのですが、アルミ容器に油性マジックで絵を
書いていたら、それができたものに写っているということもありました。
ただし、乾燥させるには、1時間くらいかかるし、それでも、乾ききってないところも
あるので、お友だちには、上記左の状態で、おうちに持って帰って、乾いてから、
爪楊枝などで、剥してねって言って渡しました。
剥すと、ハートのミニゴムが出来上がります。

ってことで、実験教室は終了しました。
今回使った、市販のラテックス液は、アンモニア臭もほとんどないので、おすすめです。
お友だちも、楽しんでくれたようなので、ぜひ、生ゴムのボール作りを通して、
ゴムについて、理解を深められる、実験教室を行ってみてください。

今回は、『ゴムはなぜ伸びる?』;伊藤眞義著 や 『ゴムの弾性;久保敬次著』を
参照しました。
こんかいのじっけんをおこなうには、
ゴムアレルギーというものがあるので、注意が必要です。
また、ゴムの製法については、
【サイエンスチャンネル ゴム】で検索すると、いろいろなゴム製品の作成方法の
動画があって面白いです。

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